中国は経済成長だけを考えて環境を破壊している、そんな風なイメージをお持ちの方もいらっしゃると思いますが、近年は環境問題の対策へと舵を切っています。2060年カーボンニュートラルを宣言し、2021年〜2025年までの第14次5カ年計画でも単位GDPあたりのエネルギー消費量の削減やCO2の排出量削減などを掲げています。

特に、電気自動車(EV)や、プラグインハイブリット車(PHV)の普及が急ピッチで進んでいます。テンセントやハーウェイなどの企業を生み出したアジアのシリコンバレーとも言われる深センではタクシーもバスも100%がEV化しています。2017年には約1万6000台のバスは100%EV化、2018年には約2万台タクシーもほぼ100%EVとなっています。これによりCO2の排出量は半分近く減り、大気汚染物質の排出も減少しました。

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これは小さな町での実験ではなくて、大都市での実用化が行われたということがすごいことです。深センは人口も面積も東京都ほぼ同じですので、東京のバスやタクシーが一気に100%EV化されるのと同じことが起こったということになります。

※深センの人口ですが、広東省統計局のWebサイトによると2020年の人口は2019年比で400万人以上増えて、1756万61人ととんでもないない増加をしているようでした。

まだまだ都市部と農村部の格差は大きい状況ではありますが、技術の普及という点においては日本の企業や政府も見習うべき点が多いにあると考えています。