9年をかけて開発

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特許取得の新素材「NUNOUS」

染色加工事業で創業141年のセイショク株式会社(本社:岡山県倉敷市 代表取締役社長:姫井 明)が、2021年3月2日(火)、布由来アップサイクル素材、NUNOUS(ニューノス)「STONE」の特許を取得した。2012年から約9年をかけ開発、大量に廃棄される規格外布を加工した新素材で、2021年から正式に事業を展開。繊維業界、ひいては社会全体のサステナビリティー(持続可能性)、脱炭素社会の実現に貢献する。

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「NUNOUS」を使用したプロダクト

大量の廃棄布をアップサイクル

布地の製造の際、規格外品が生じることは避けられない。そしてそれは廃棄するか、ボロ布としてフェルトに再加工する等の「ダウンサイクル」が大半を占めている。日本国内の布の生産量は年間約18億平方メートルと大量で(※1)基準に満たない「規格外品」は日本国内だけでも約900万平方メートル以上(45cm幅の道にすると地球半周分、東京ドームで192個分)と推定される。(※2)この課題を解決すべく、セイショクは2012年から廃棄布を利用した新素材の開発に着手。規格外品、廃棄布・リサイクル品を有効活用し、これまでにない意匠性や質感をもつ新素材、それが「NUNOUS」だ。 ※1 出典 経済産業省[平成30年 経済産業省生産動態統計年報 繊維・生活用品統計編]

特許取得の「STONE」と、もうひとつのNUNOUS、「SKIN」

「NUNOUS」は美しい絵画を想起させる豊かな表情とあたたかみを感じさせるテクスチャー、内に生命を宿すかのような有機的要素と、無機質な空間にも自然に溶け込む均質性の相反する質感を併せもつ新素材、表面材。「STONE」と「SKIN」の2種があり、今回「STONE」が特許を取した。

【STONE】これまでにない意匠性や質感のブロック型新素材。大理石のように上品な表情と、地層のようなユニークな断面をもち、かつ柔らかな感触。断面によって異なる魅力をもち、積層方向に対して水平面は絵画のよう、垂直面は地層のような表情をもち合わせている。建材、プロダクト、アートピースまで、様々な分野において新たな可能性を形にすることが可能。  

【SKIN】表裏がなく、両面とも表として使用可能。光を通すほど薄く加工することもできる。布素材のように端がほつれないため、フリーカット・無縫製での製品化が可能。耐水性もあり、工業製品としての耐久性も兼ね備えている。抽象画や天然石を思わせる模様は自然が生みだす模様のようにひとつとして同じものはなく、様々なプロダクトへの可能性に満ちている。

オンラインショップ: https://nunous.stores.jp/

セイショク株式会社:http://seishoku.co.jp/